難民支援協会(JAR)の活動は、難民スペシャルサポーター(毎月の寄付)を含めた寄付者やボランティアなどの皆さまからの支えで成り立っています。「わたしと難民支援」ではそんな支援者の思いをお届けします。
今回は、岸おりほさん(弁護士法人職員/2009年より難民スペシャルサポーター)から寄稿いただきました。
次世代にも社会との関わり方を知ってほしい
私は緒方貞子さんを知ったことをきっかけに難民支援に興味を持ちました。日本にも庇護を求めて海を越える方々がいることを知り、知ったからには動かなければとの思いが出発点となり今に至ります。また、次世代である子ども達にも、母親の社会との関わり方を知り、寄付について考える機会になればとも思い、支援を続けています。
JARが色々な関わり方を提供してくれているので、長年支援に関わることができています。最近は、主に寄付に加えて、事務所でのボランティアにも参加しています。毎月のボランティア後に感じる晴れやかな気持ちは何ものにも代え難いです。
難民支援の視点から見る政治や社会
2024年10月の衆院選の際、JARが難民保護や外国人との共生についての各政党の主な施策、立候補者アンケートの結果を提供してくれました。難民支援の視点から政党や候補者を考えることは初めての経験でしたが、選挙がぐっと身近に感じられ、また、有権者であることの重みや責任について考えさせられました。政治的意見を理由に迫害を受けるおそれがあるという理由で母国を逃れざるを得ない難民の方々の心情や境遇に対して、以前にも増して思いを馳せることが出来るようになったと感じます。新しい視点で日本のこれからを考える機会を思いがけず得ることができました。
「出来るときに出来ることを」小さな積み重ねが大切
先日、JARのボランティアを終えてビルを出ると、道に迷っている外国人の方を見かけ、声をかけました。JARを探しているということで事務所まで案内しました。「有難う」の言葉が今でも心に残っています。小さな行動ですが、これも立派な支援だと思えました。支援と聞くと大袈裟に感じるかもしれませんが、一人一人の「出来るときに出来ることを」の積み重ねが、いつか大きな力になると信じています。