コロナ禍の日本で暮らす難民の方々の状況とご協力のお願いについて、メッセージ動画をお届けします。難民となった方々が日本にも逃れてきていること自体が十分に知られていないなか、このコロナ禍でいっそう見えにくい存在となってしまうことを懸念しています。ぜひ、ご覧いただき、拡散にご協力いただければ幸いです。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で誰もが経験したことのない厳しい社会状況の中、寒い冬が訪れようとしています。
難民支援協会には、昨年までとは異なる相談が多く寄せられています。日本での生活に希望を見出した矢先に、また来日直後のようなホームレス状態に戻ってしまいそうだと窮状を訴える方、これまで何とか頼りにしてきた周りのサポートが途絶え、今日明日の食べ物も尽きてしまい困っている方、日本に来て何年か経ち、日本語を覚えて何とか就職した会社がコロナで休業になり生活苦に陥っている方など、心身ともに辛い状況にある方々が多くいます。
そのような難民の方々が藁をもつかむ気持ちで連絡をくださったとき、「できることが限られていても拠り所になりたい」という思いで、コロナ禍も事務所を開き続け、様々な支援を行っています。
実施している支援の内容
- 心の支えとなるカウンセリング(アラビア語など日英仏語以外の言語が必要な場合は通訳を手配し、相談に乗っています)
- ホームレス状態に陥った方が一時的に泊まれるシェルターを提供し(27部屋)、満室時も女性・子どもなど必要性が特に高い方に宿泊先を手配
- 食料や生活物資の配送(通常は事務所でお渡ししていますが、感染状況から現在は必要な方に配送も行っています)
- 休業要請等から生計を維持するために転職が必要な方への就労支援 など
難民支援協会の活動は大きな後ろ盾があるわけではありません。多くの人の小さな力が集まり、セーフティネットの穴を少しでも埋めるべく活動を続けてきました。支援を求めて私たちのもとを訪れる方々にとって難民支援協会が頼れる場所であり続けるため、また、必要な方々にできる限り食料や温かい寝場所を提供するため、可能な範囲で皆さまの力を貸してください。
経験したことのないコロナ禍の冬。難民の方々が今日、明日を乗り越えられるように、皆さまのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
(2020年12月1日掲載)