難民支援協会(JAR)では、難民の方々をウイルス感染のリスクから守りながら、支援を続けられるよう、力を尽くしてきました。迫害から日本へ逃れてきた難民の方々のなかには、日本に頼るあてがなく、私たちが支援活動を停止すれば、食料や宿泊場所など最低限の衣食住を欠いてしまう方もいらっしゃるからです。
事務所を完全に閉じなければならない状況をできる限り避けるため、過去1か月間(3/2~)は、全スタッフ(約30名)を2チームに分けて曜日替りで出勤・残りはテレワークとし、インターン・ボランティアの事務所での活動は停止する体制で、感染リスクに備えてきました。
事務所での食事提供、食料持ち帰りセットの提供、マスク提供・検温などの各種感染対策、ホームレス状態にある方の宿泊先手配や宿泊環境の整備、遅らせることのできない診療のため(妊婦など)の病院同行、面談、電話相談等々の支援活動を続けています。
これらを通常の半分の人数で行う必要があるため、事務所出勤日には直接支援担当スタッフだけでなく、広報や経理担当などスタッフ全員が支援対応に入り、できる限りの対応をしてきました。
しかし、今週発令された緊急事態宣言を受けて、難民の方々、関係者、およびスタッフの健康と安全も守るため、事務所での対応を縮小する苦渋の決断をすることになりました。
来週より、事務所は週2日(火・金)のみ開き、そのなかで難民の方々の最低限の衣食住の維持に関わる活動を可能な限り維持していきます(電話やメールでの相談はこれまで通り続けます)。事務所に出勤するスタッフも、通勤時間等からリスクの少ない者で新たにチームを組みました。難民の方々にも、できる限り外出しないように、また外出を必要とするときには社会的距離をとり、消毒することをお願いしています。
初めての経験ですべてが手探りですが、このような緊急事態において、難民の方々が取り残されることのないよう、様々な工夫を重ね、スタッフ一丸となって支援を続けてまいります。
皆さま一人ひとりが大変な状況にあるなか、多くの方からご理解・ご支援をいただいておりますことに改めて感謝申し上げます。引き続き、応援いただければ幸いです。
緊急事態宣言を受けた当会の方針について詳しくはこちらをご覧ください。