活動レポート

法律事務所とのプロボノ強化

    昨年末から、難民支援協会(JAR)では、外資系弁護士事務所とのプロボノ強化を目的に、働きかけを行っています。
    12月1日に、モリソン・フォースター外国法事務弁護士事務所/伊藤見富法律事務所でプロボノミーティングを実施し、5つの国際的な法律事務所とUNHCR駐日事務所でプロボノ活動をより活発にするための意見交換をしました。今回のミーティングは在日米国商工会議所(ACCJ)の協賛もいただきました。
    プロボノ(Pro Bono)とはラテン語で「公共のために」という意味で、専門家が、自分の専門知識や能力を活かし、無報酬で公益活動をすることです。
    入国管理局での難民手続きや、難民不認定に対する行政裁判は法的に非常に複雑な分野であり、法律の専門家である弁護士のサポートが非常に重要です。しかし、多くの難民は、就労が認められておらず、弁護士費用を自身で負担することはきわめて困難です。
    このような環境において、弁護士が難民事件を担当することは人権保護活動そのものであり、まさにプロボノの趣旨に合致しています。
    今回の打ち合わせでJARは、プロボノ活動を拡大するための連携のあり方を提案しました。
    具体的には、
    ・ 出身国情報(COI)の共有
    ・ それぞれの弁護士事務所を越えた協力関係の構築
    ・ 定期的な勉強会の開催(新しい弁護士により適切な法的支援を提供を可能にするため)
    などについて提案し、話し合いました。
    日米弁護士を中心とした参加者はみなプロボノに対して非常に熱心であり、活発な議論をし多くの有益なご意見をいただきました。また、プロボノのネットワークを拡大することの重要性を確認し、今回集まった法律事務所に加え、更に他の法律事務所も巻き込んでいくことになりました。
    とてもありがたいことに、このミーティングを通じて、新たに難民事件を担当していただける弁護士ともつながることができました。
    JARは一人でも多くの難民に適切な法的支援が提供できるように、また日本での弁護士によるプロボノ活動が拡大するように、今後もこの活動を継続していきます。
    *法律事務所の皆さまへ、
    プロボノ活動にご関心がありましたら、こちらをご覧の上、当協会までお問合せください。