現在、19名の女性たちが、ホームヘルパー2級の取得と、介護施設での就職を目指し、奮闘しています。年内には、9名が資格取得の見込みです。
■支援対象者
第1グループ: フィリピン出身8名、チリ出身1名
第2グループ: 中国出身5名、フィリピン出身4名
■支援対象地域
宮城県気仙沼、岩手県陸前高田市、大船渡市
4月-5月
震災後の動揺が収まらない中、まずは、物資や情報の提供、個別の聞き取りを行った。
*関連記事はこちら。
(写真左: フィリピングループのリーダー宅にて。ここは1mほど津波が来た)
(写真右: 個別の状況をヒアリング。原発の情報についても説明する)
6月
難民支援で連携している日本語教師が、現場を初訪問。
「ホームヘルパーの資格を取りたい」という女性たちの声に応えられるのか。本格的な就労支援がここから始まった。
職場であった水産加工工場は流され、復興には、数年かかる。既に定年を迎えている夫や、子ども、義理父・母を抱える彼女たちは、大きな責任と希望を胸に、新しい一歩を踏み出す。
(写真上: ヘルパーの仕事に関心あるメンバーが集う。公民館が流されたため、個人宅にて)
(写真左: 介護の単語を練習)
(写真右: 自分に出来るのか、まだ不安なメンバー)
7月
日本語のレベルチェックを行い、9名のメンバーが、先陣を切った。日本語の読み書きレベルが足りないメンバーには、別クラスを編成する。
(写真: 真夏の暑い中、汗を書きながらみんなで勉強)
8月
個人宅から、気仙沼市内の仮設公民館条南分館に移動する。引き続き、週に1回の勉強会を開催。フィリピン出身の先輩ヘルパーや、介護福祉士など専門家の指導のもと、課題レポートに取り組む。気仙沼市役所まちづくり推進課の協力も得ることができた。
(写真上左: 気仙沼在住「はまろう会」メンバーがボランティアとして参加)
(写真上右: 気仙沼市役所で日本語教室の担当者村上さん。まちづくり推進課の全面協力を得て、地元でのサポート体制を作る)
(写真下: 群馬県太田市から、フィリピン出身・先輩ホームヘルパーのクリスさんによる講義)
9月〜10月現在
9月から全8回の実技スクーリング開始。岩手県気仙郡住田町に通う。ニチイ学館北上校の協力により、沿岸部への講師派遣と、今回のメンバーだけの特別クラス編成が可能になった。
10月から、第2グループ(中国出身5名、フィリピン出身4名)が、第1グループに続き、ヘルパーの勉強を開始している。
実技スクーリングの後は、介護施設での実習、そして就職活動です。第2グループの進捗と合わせて、引き続き報告をあげていきます。
*近年JARでは、難民への就労支援に力を入れています。今回の就労支援は、今後の難民への就労支援活動に役立てていきます。