活動レポート

「難民アシスタント養成講座」総受講者1000人突破と認定NPO法人資格の取得に関するお知らせ

    関連資料

    <報道資料>                             

    2008年4月30日

    「難民アシスタント養成講座」総受講者1000人突破(見込み)と
    認定NPO法人資格の取得に関するお知らせ

    本講座は12,000円(学生10,000円)と、けっして安くはない受講料にもかかわらず、2週間で定員に達するほど申し込みが殺到したこともあります。人気の秘密は、包括的にじっくり学べ、難民本人や、現場の最前線にいる弁護士、国連職員などから話が直接聞けることにあります。
    学生、社会人、専門家、主婦や退職された方など幅広く、そして全国・海外からも参加があり、熱気にあふれ、臨場感ある講座です。受講後には海外も含めボランティアなど様々に活躍している人も多くいます(別紙参照)。
    [背景]
    難民支援協会は日本に逃れてきた難民の法的手続きと生活支援の両面を支えるために1999年に設立しました。
    「難民アシスタント養成講座」は、当時まだほとんど知られていなかった日本の難民問題を包括的に学べる場を作り、支援の担い手を育成したいと2001年にスタートしました。開始以来、日本の難民問題が大きく取り上げられるニュースや、「社会貢献」「企業の社会的責任(CSR)」等も一般に定着してきた状況などから、本講座への申込が着実に増えています。
    日本の難民問題に光を当て、知識を持った市民を育成する活動は各方面から評価を受けており、今後は関東以外での開催、受講生による同窓会掲示板の設置などを通じ、難民支援や国際協力に関心のある方々の活動をいっそう後押しいきたいと考えています。
    また、このたび当協会は、国税庁より「認定NPO法人」としての認可を受けましたことをご案内します。5月1日以降にいただくご寄付については税控除の対象となります。
    タイトル:難民アシスタント養成講座・基礎編
    日時:2008年5月24・25日(土・日) 10:00〜17:00
    会場:パナソニックセンター東京(東京・江東区)
    定員:60名     
    受講料:12,000円(学生10,000円)
    特別協賛:松下電器産業株式会社
    協賛:NTTコミュニケーションズ株式会社/マイクロソフト株式会社
    協力:国連難民高等弁務官(UNHCR)駐日事務所
    ►お問い合わせ:難民支援協会 広報部 鹿島・石井
    Tel:03-5379-6001 メールinfo@refugee.or.jp https://www.refugee.or.jp
    □講座プログラム概要(2008年5月)  
    【1. 国際難民保護基準と国際的な支援活動への理解】 
    ・イントロダクション (講師:石川えり(難民支援協会事務局長))
    ・国際難民法     (講師:小池克憲(難民支援協会職員)) 
    ・UNHCRの活動と役割(講師:金児真依氏(国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)職員))
    【2. 日本の難民保護の現状と実践についての理解】
    ・日本の難民保護制度と難民申請手続き  (講師:関 聡介氏(弁護士))
    ・生活支援の実務[支援者の心得、ソーシャルワーク] (講師:新島彩子(難民支援協会理事))
    ・難民自身の生の声 (講師:難民)
    【3. 市民社会およびNGOの役割と現状(課題と実践)の理解】
    ・NPO・NGOの動き、まとめと今後の展望  (講師:石井宏明(難民支援協会職員))
    ・私たちになにができるか(ワークショップ) (講師:同上)
    □受講者のその後(一例)
    ►櫻井美香(27歳北海道出身 現在:2006年より難民支援協会(JAR) 生活支援担当職員)
    知り合いから紹介された「難民アシスタント養成講座」受講後、「やっぱり支援の実務に触れたい」とインターンに応募。「いつもひっきりなしに難民が訪れ、エネルギッシュで躍動感あるJARへ行くのを楽しみにしていた」一方、「講座で教わったとおり、思いではどうにもならない現状や難民の『命に関わる』という意識をもっていたため、厳しさもかみ締める毎日でした」。今は職員となり、「自分が支援の最前線を担い、ボランティアの人たちをコーディネートする立場になりました。法律から難民との接し方、関係作りの大切さまでトータルに学ぶことができる講座も活用しながら、たくさんの人に関心を持ってもらい、難民の方々の多くの笑顔を見れるようにしたいです。」
    ►立花敬さん(57歳 現在:07年6月よりボランティアとして活動)
    他団体のメールマガジンから本講座を知る。ベトナム戦争(当時大学生)などにより抱いていた紛争と難民に対する元々の関心から、受講へ。「特別なことはできなくても、できる範囲でやれることをやりたい」と、仕事帰りの19時から事務所に立ち寄りボランティアを始めた。「何もできないけど、難民の話を聞いてみて、つらい気持ちを分かちあい、この問題を人に伝える、それだけでとても大きなことになるのではないかと思います。そして、そのための輪が必要ではないでしょうか」。いつも好奇心旺盛でいろんな意見や質問を寄せてくれる立花さんに、ほかの世代のボランティアもとても刺激を受けています。
    □NPO法人難民支援協会
    代表理事:中村義幸(明治大学情報コミュニケーション学部長)
    事務局有給職員:15名(非専従職員を含む)
    2006年度予算:69,810,422円
    受賞暦:東京青年会議所・優秀志民活動賞(2005年)、第20回東京弁護士会人権賞(2006年)他