活動レポート

新型コロナウイルスの影響から難民の方を守り続けたいーご支援のお願い

新型コロナウイルスの感染拡大による影響が広がる中、感染された方やご家族の皆さま、生活に影響を受けておられる方々に、心よりお見舞い申し上げます。また各方面で尽力されている皆さまに感謝申し上げます。

JARでは今、日本で頼るあてのない難民の方々をウイルス感染のリスクから守りながら、通常行っている支援を続けられるよう、力を尽くしています。
感染拡大が明らかになってすぐに、メール等で新型コロナウイルスの情報や対策を多言語で伝えましたが、「ニュースを見られておらずウイルスについて知らなかったので助かった」「JARからのメールで初めて知った。ありがとう」という声が多く寄せられ、こうした緊急期において難民の方々は情報から取り残されがちであることを改めて痛感しました。

事務所に来訪される方には全員に検温を行い、手をしっかり洗浄・消毒してもらい、入手困難な状態が続くマスクを配布しています。こうしたことも難民の方にとっては、事務所で用意がなければ難しいことです。また、ホームレスとなっている方々には急遽宿泊先を手配しています。事務所には毎日平均20名ほどの方が来訪するため、清掃や消毒・換気をスタッフが徹底して行っています。

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(写真)事務所に設置された多言語の手洗い指導

一方、スタッフが感染する可能性に備え、通常の出勤体制は制限せざるを得ません。全スタッフを2チームに分けて曜日替りで出勤・残りはテレワークとする体制を導入し、事務所での業務を続けていますが、支援活動にとって大きな戦力であるインターン・ボランティアの方々の事務所での活動は停止しています。
このような状況であっても、日本に逃れた難民の方の拠り所となっているJARの活動を止めることがあってはならないと、スタッフ一同、通常の業務を続けるためにできる限りの努力を続けています。

しかし、次第に難民の方の生活に影響が現れてきました。
難民申請後、就労資格を得てアルバイトとして働いている方が、新型コロナウイルス拡大の影響で雇用先の受注が減ったため、勤務時間を減らされてしまったり、就職活動中の方は、採用募集の話がなくなったりなど、生活に直結する影響が出ています。
事務所では、ボランティアの方が定期的に運んでくださっていた食料品などの支援物資が尽きてしまい急遽購入が必要になるなど、予定外の出費がかさみ、ホームレスの方の宿泊費用も限りがあるなど、状況は逼迫しています。

未だ事態の収束が見えない中、懸念されるのは、社会の中で特に弱い立場にある難民の方々が、より深刻な状況に追いやられてしまうことです。
そうした状況が起こらないよう、JARではできる限りの工夫を重ね、難民の方への相談対応をこれからも続けていこうとしています。また、彼らの置かれている状況を多くの方に知って頂くために発信を続け、政府にも働きかけを続けていきます。

新型コロナウイルスの影響が大きいところに支援をとお考えの方がいらっしゃいましたら、ぜひ、JARへのご寄付をご検討ください。

お一人おひとりからのご支援が、難民の方々の命綱になります。これから予想される深刻な不況においても、難民の方々を支え続けるため、お力添えをいただれば幸いです。