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シリア難民ジュディさん一家、2年半越しの再会

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    本日13時頃、成田空港にて、日本に逃れてきたシリア難民のジュディさんが、約2年半越しで妻と二人の子どもに再会することができました。「子どもたちのことを考えると夜も眠れない」と日々苦しそうに話していたジュディさんが、ついに家族と暮らせる日を迎えられたことを、難民支援協会(JAR)としても嬉しく受け止めています。
    ジュディさんは、母国で反政府デモに参加したことがきっかけで命の危険を感じ、2012年夏に故郷を後にしました。彼が母国を離れたあと、情勢がさらに悪化し、妻と子どもたちは隣国イラクに避難。国境沿いの難民キャンプに身を寄せていました。ジュディさんは、逃れる時に妻のお腹にいた息子と、今日、はじめて対面を果たすことができました。電話越しでしか話すことができなかったお父さん。もう離さないとばかりに、笑顔でしがみつく姿が印象的でした。娘は2年ぶりの再会に、恥ずかしそうにしていました。妻は長期に渡る難民キャンプでの厳しい生活と、長旅に疲れた様子でしたが、「夢のようです」と涙を浮かべていました。

    今回の家族呼び寄せは、通常は制度的に難しい状況の中、日本政府や関係者との調整を経て実現に至りました。JARは、ジュディさんの事例に続き、日本にいる他のシリア難民(難民申請を行い、人道配慮による在留許可を得ている人たち)の家族呼び寄せや、内戦前に留学やビジネスなどで来日し、帰国が叶わなくなっている人たちの滞在延長と家族呼び寄せを認めることを求めていきたいと考えています。また、日本の人道的支援として、海外にいるシリア難民の受け入れが始まることも期待します。
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    ※記事は1月28日に修正を加えました