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日本における第三国定住難民受入れの更なる発展に向けた提言

    難民支援協会(JAR)もメンバーである難民を支援するネットワーク組織の特定非営利活動法人なんみんフォーラム(FRJ)が、日本における第三国定住受入れの更なる発展に向けた提言を発表しました

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    「日本における第三国定住難民受入れの更なる発展に向けた提言」

    1月24日付の閣議了解「第三国定住による難民の受入れ実施について」を受け、NPO法人なんみんフォーラム(FRJ)は、第三国定住受入れの継続と受入れ対象者・地域の拡大を評価するとともに、よりよい受入れ制度の構築と実施に向け、官民および多様な関係者間での連携を強化し、個々の難民のニーズに対応した総合的な支援体制を確保していくこと等を提言します。
    上記の閣議了解について、FRJは、2015年度以降も第三国定住難民受入れ事業の継続が決定したこと、難民キャンプだけではなく都市に滞在している難民も受入れること、さらに、受入れ対象国にタイだけではなくマレーシアを加えたこと等を歓迎します。
    しかしながら、世界で保護を必要としている難民のうち、10分の1以下の難民しか第三国に定住していない現状において、日本への期待、果たすべき役割は一層大きいものと思われます。そのためFRJは、日本が難民の第三国定住事業を継続・推進するにあたり、よりよい制度が構築・実施されることを期待します。
    今後の第三国定住難民受入れ制度の更なる発展に向けて、FRJは、国、地方自治体、教育機関、難民コミュニティ、NGO/NPO、等の多様な関係者間の連携、出国前から地域定着後まで一貫して対応する総合的な支援体制(ケースマネジメント)の確保、難民の受入れ自治体等に対する財政措置などがより重要であると考えます。また、子どもや女性の支援、個別ニーズへの対応と自立支援対策、中長期的な事業目標と評価指標の設定、国際的視野に立った選定基準の検討なども大切です。
    この提言は、第三国定住難民だけではなく、日本の難民受入れ制度や全体にも関わるものです。私たちは、難民だけではなく、このような第三国定住の議論を通じて、日本が、多様性を受入れ、誰にとっても暮らしやすい社会になることを望んでいます。

    以上
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    日本に逃れてきた難民、庇護希望者、人道的配慮により在留を許可された人々を支援する団体/NGOのネットワーク組織です。会員である個々の団体が連携して支援やサービスの調整を行い、助けを必要とする人に適切な支援を効率的に提供することを目指しています。