日本で暮らす
「私たちにしかできない支援」を
紛争や迫害などで、母国を追われた難民たち。
世界では、約1億2千万人の人々が、故郷を追われています。(2024年6月UNHCR発表)
この日本にも、アジアや中東、アフリカなどの国々から難民が逃れてきています。助けを求めても追い返されそうになっている方々もいます。
そしてコロナ禍による入国緩和以降、日本に逃れてくる難民が再び急増、公的支援(「保護費」)の受給までにかかる時間も長期化し、数ヶ月から半年かかっています。そのような中で、厳しい状態に置かれている難民の現状をご覧ください。
写真はイメージです
保護費支給を待って4か月、まだ支給のめどは見えない
ジョセフさん(カメルーン出身・20代・男性)
英語圏出身で分離独立を目指す政党の支持をする活動をしていました。政府による弾圧が激しくなり、仲間が投獄されたことを受け、身の危険を感じ逃れてきました。来日できたのは偶然ビザが下りたからです。日本は平和で安全な国というイメージがありました。でも、来日直後から苦しい生活が続いています。政府の保護費が支給されるのを待って4か月。先が見えない日々は苦しいです。
■カメルーンの情勢
欧州による植民地支配の歴史から、多数派仏語圏と少数派英語圏の対立が続く。2016年以降、政府による英語圏出身の記者や活動家などの拘束や投獄が相次ぐ。英語圏の分離独立派と政府との衝突も激化、民間人の死者がでるなど被害が深刻化している。
日本に逃れてきた難民が、日本で滞在を続けられるためには、難民申請をし、日本政府に認めてもらう必要があります。
2023年に、日本で政府が「難民」と認定し、在留を許可したのはわずか303人でした。一方で、同年に不認定と判断されたのは、7,627人に上ります*。
* 認定、不認定とも、一次審査と審査請求での件数を含みます。
難民認定された1人分の提出書類
米国やヨーロッパの国々と比べて、受け入れ数は最低レベルです。
その理由は、日本の難民認定の条件が、以下のような点をはじめ、他の先進国と比べて非常に厳しいこと。
母国に帰れば身に危険が及ぶことを、客観的証拠に基づいて証明しなければならない
証拠は日本語に翻訳して提出しなければならない
自力で難民認定を得ることは、ほとんど不可能な制度になっているのです。
日本に逃れてきた難民の
さらなる苦境
やっとの思いで難民申請を行っても、難民申請の結果がでるまでには平均約3年、長い場合で10年近くかかります。難民申請中は政府からの支援金を受け取れる人もいますが、支援金を得る審査に数か月かかることもあります。
申請後は就労が許可されることもあり、仕事が見つかれば、働きながら審査の結果を待つことになりますが、日本語も話すことができず、文化や社会背景の異なる国で就労をすることは容易なことではありません。
写真はイメージです
最低限の衣(医)・食・住もままならならず、時にはホームレス状態になってしまう人もいます。また、国民健康保険に入ることができない人もいるため、医療の受診は簡単ではありません。在留資格の無い難民申請者は「不法(非正規)滞在者」とみなされ収容される可能性もあります。
やっとの思いで、遠く海を越えてたどり着いた難民を、私たちは保護できていないのです。
難民の困難に向き合う私たち難民支援協会の活動を続けるため、
ご支援を必要としています。
皆さまの温かいお力添えをお願いいたします。
- なぜ、言葉も通じない日本を選ぶの?
- 逃げる先を探すなかで、最初に日本のビザが下りたからという理由が多いです。言葉の面などで不安があっても、他の国のビザを待つ余裕がなく、日本行きを決心します。
- 難民を受け入れるとテロなど
治安が悪くなるのでは? - 通常、難民にも入国審査があり、治安上の懸念がある人かどうか確認されます。もちろんリスクはゼロではないですが、外国人観光客と同様と私たちは捉えています。
- 「偽装難民」も多いと聞きましたが?
- 日本で働くことを目的に難民申請をする人がなかにはいるようです。一方、紛争や迫害から庇護を求めている難民が少なからずいることも事実で、その数は303名(年間の日本の難民認定数)に留まりません。
※ 個人が特定されないよう、事例の名前は仮名で一部の情報を変えて掲載しています。
難民の安心と自立のため、
力を貸してください!
私たち難民支援協会は、日本に逃れてきた難民が安心して暮らせるようにサポートする、認定NPO法人です。
医・食・住の生活支援
日本で頼る先がない難民に、個別で相談に応じています。一人ひとりの力を引き出すことを考え、来日後の厳しい状況から自立への道のりを支えます。緊急性に鑑み、シェルターを提供したり、国民健康保険に入れないなか適切な医療を受けられるようサポートしたりすることも、支援活動の一つです。
難民認定を法的に支援
申請手続きは、非常に複雑で難しいものであるばかりでなく、多くの資料の提出が必要です。保護されるべき人が難民認定を得られるよう、手続きのアドバイスや証拠資料の収集・作成をサポートしています。
経済的な自立をサポート
自立した生活を行うためには、働いて収入を得ることが必要です。就労を希望する難民に対して、日本での仕事探しの方法を伝えるとともに、それぞれの難民に適した企業との橋渡しを行い、雇用を実現しています。
社会への働きかけ
自治体、学校、病院など、地域社会をつくる人びとと難民を橋渡しし、難民が社会の一員として、地域のなかでつながりを持ち生きていけるよう支援しています。
さらに、難民を取り巻く問題の背景には制度的な課題が多く、また難民の存在が多くの方に知られていないこともあります。そのため、政策提言や広報活動にも力を入れています。
一人ひとりの自立までの道のりに寄り添い、
「難民とともに暮らせる社会」の実現のため、活動を続けています。
1,500円/月〜
「難民スペシャルサポーター」で
応援ください!
私たち難民支援協会は、1999年に日本で設立。
日本を訪れた難民支援を専門に、累計7,000人以上の方々をサポートしてきました。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のパートナー団体です。
団体概要
団体名 | 認定NPO法人 難民支援協会 |
---|---|
設立 | 1999年7月 |
役員 | 代表理事 石川えり 副代表理事 中村義幸 理事 関聡介、大江修子ほか |
所在地 | 東京都千代田区西神田2-5-2 TASビル4階 |
スタッフの集合写真
難民支援協会がなければ、
私は今日まで
生き延びられなかった
東アフリカ出身・男性
宿泊場所がなく公園のベンチで過ごし、体の痛みに悩まされていたときに、助けてくれたことに感謝したいです。難民支援協会は私にとって階段のステップのような存在。方向性を示してくれ、一段上がるときにいつも力になってくれます。難民支援協会の支援者には心からお礼を伝えたいです。私たちの姿は見えないかもしれないけれど、皆さんが送ってくださる支援は、本当に必要としている人に届いていて、多くの人の厳しい生活を変えています。
一方、私たちの支援が行き届かずに苦しんでいる難民の方々が、まだまだたくさんいます。
そんな方々が、日本で安心を取り戻せるように、力を貸していただけませんか?
国内の難民支援専門、
25年の活動実績があります
日本の難民支援という注目されにくい分野でしたが、25年間の活動に、たくさんの方から応援をいただいてきました。
NHKでの報道や国連機関からの認定も
受賞歴
「エクセレントNPO大賞」「国際交流基金地球市民賞」「沖縄平和賞」など
マスメディア
NHKや日経、毎日、朝日新聞などマスメディアでも報道
日本の難民支援の第一人者として、
認められてきました。
- 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のパートナー団体として活動
- スイス・ジュネーブで行われる国連の会議に、日本の難民支援を担うNGO代表として参加
- 参議院総務委員会に参考人として出席し、難民に関わる法改正について意見を述べる
2,700人以上から継続的にご支援
助かった命のために、
できるだけのことをしたい
柴田 潔さん
難民支援のきっかけは3歳のシリアの男の子 アイラン君が海岸に打ち上げられたことです。現地のシリア難民への直接支援は難しい。難民支援協会さんを通じて、来日した方の厳しい現状を知りました。せっかく助かった命のためにできるだけのことをしたい、と教会・幼稚園に呼びかけています。園児さんはこう祈りました。「こまっているおともだちがあぶないくにからあぶなくないくににもどれますように」。 その日が実現しますように。
自由な選択肢・価値観を
分かち合える社会にしたい
田口 訓子さん
養子縁組を考えたとき、難民の子どもとの縁組について調べたことがきっかけで、日本が難民受け入れにとてもネガティブであることを知りました。
養子という血の繋がりが無い関係へのネガティブなイメージの根深さとも通ずるような気がします。難民と共生することを通じて、もっと自由な選択肢・価値観を分かち合える社会になって欲しいと願い、マンスリーサポーターと物資の寄贈を続けています。
認定NPO法人として公正な法人運営
東京都により
認定NPO法人に認定
財務情報も公開
- 税制優遇は受けられますか?
- 難民支援協会(JAR)は「認定NPO法人」(東京都の認定)であり、確定申告により、寄付金額の最大約40%(東京都にお住まいの方は最大約50%)が税金から控除されます。
※ 個人の場合。法人からのご寄付への優遇もあります。
- 退会することはできますか?
- いつでも退会することが可能です。お電話かメールでご連絡ください。
日本で暮らす
「私たちにしかできない支援」を
難民支援協会に助けを求めて訪れる難民は、年間800人以上。
まだ私たちの力は、十分ではありません。
- 日本を頼って逃れて来た難民を助けたい
- 政治や宗教による差別や迫害は、あってはならない
- 多様性のある社会をつくりたい
- 異国の地で頼るもののない人たちに、優しくしたい
- 危機に瀕した人たちに、寛容な社会でありたい
もしあなたがそう思うなら、
今すぐ難民スペシャルサポーターに
なっていただけませんか?
ご支援いただいた方には
- 入会キットを
お届けします - 最新版の年次報告書、難民支援に関する最新ニュースレターのキットをお届けします。
- 年2回活動報告を
お届けします - 支援している難民のストーリーが分かるニュースレターや年次報告書をお届けします。
- 最新の活動成果を
お伝えします - 毎月メールマガジンで、最新の活動の成果やオンエア予告、支援を受けた難民の声などをお届けします。
毎月定額のご支援をいただくことで、安定した事業運営をすることができ、難民の抱えるニーズへの迅速な対応が可能となります。
難民が適切に保護されるための法改正への働きかけなど、アドボカシー活動なども皆さまからの継続的なご支援に支えられています。
民間からできる支援を、
あなたも一緒に
認定NPO法人 難民支援協会
代表理事 石川 えり
高校3年生の頃にテレビで見た、ルワンダ内戦。民族の違いで隣人同士が殺し合い、そして逃げまどう人々が訪れた難民キャンプ。「私にできることは?」と国際協力の道を志しました。
あれから20年以上、今も世界各地で平和や安全が踏みにじられ、逃れた人々は日本に助けを求めています。扉を固く閉ざす政府の方針を批判するだけでなく、日本にいる私たちだからできる支援に、地道に取り組んでいきたい。「難民を受け入れる社会」を、民間から一緒につくっていきましょう。
認定NPO法人 難民支援協会
代表理事 石川 えり
紛争や迫害で国を追われ、
日本にたどり着いた方々の
ために。
あなたが力を貸してくださること、心から願っております。