難民の働く意欲と
企業のニーズをつなぎ、
難民が安心・安全に
働き続けられるよう
支援します。
難民申請中の公的支援が十分にない中で、
難民は来日間もない時期から生きるために働く必要に迫られます。同時に、多くの人は、支援に頼ることなく一日でも早い自立を望んでいます。
難民支援協会(JAR)は、職業紹介事業の許可を受け、就労資格のある難民と企業をつなぎ、
難民が安心・安全に働き続けられるよう支援しています。
事業内容 |
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協働先 |
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就労相談件数
166件
就労実績
21人
※ JARは、2012年より無料職業紹介事業許可、2019年より有料職業紹介事業許可を得て、難民と企業とのマッチングを行っています。(許可番号:13-ユ-310451)
事業紹介
状況変化に応じ、学習の時間的自由度を高めた就労支援へ
コロナ禍の影響に加え、昨今の物価高によって、生計を立てるためには兼業など多様な働き方が必要になっています。そのため、難民の方々が日本語学習やリスキリング(新しいスキルの獲得)に十分な時間を確保することが 難しくなりました。相談の内容もそれぞれで事情が異なる度合いが広がっています。このような背景から、就労前訓練を個別指導のかたちで56人に提供しました。具体的には、基本的なITスキルや就労に必要な日本語を学べるe-learningの提供と、個別相談を行いました。多様な人材が能力を発揮し、新たな就職、転職や既存就労先でのキャリアアップできることを目指しました。本年度は21人が、ITやコンサルなどの高度人材業務を含むさまざまな業界で就職しました。
就労支援事例:多様な経歴を持つリーダーとして、企業価値に貢献
ミャンマーで民主化活動の中心メンバーだったTin Win 氏は、民政移管した母国の復興に尽力すべく一度帰国したものの、2021年の情勢悪化を受け日本に再び定住をしています。就職活動を始めた当初は「高齢だからフルタイム業務には自信がない」と言っていましたが、ピープルポート株式会社でフルタイムスタッフとして活躍。スタッフのまとめ役として尊敬を集め、会社からも高く評価されています。ご本人も「自分の貢献が会社を通じ世界に良い影響を与えているのだと思うと常にやる気が湧いてくる」と話します。
JARは難民の持つキャリアやスキルを活かして、やりがいにつながる就職と定着を見据えた支援を行っています。企業側の採用理由、難民側の就労イメージなど双方の思いを調整することを大切にしており、今後もきめ細かく向き合います。
※ 2022年度年次報告書より