報道関係者各位
2018年4月18日
認定NPO法人 難民支援協会
早稲田リーガルコモンズ法律事務所が参加
難民支援のための無償サービス提供開始
難民支援協会(JAR)のプロボノプロジェクトに正式パートナーとして、早稲田リーガルコモンズ法律事務所(東京都千代田区九段南・代表 河﨑 健一郎)が新たに参加することになりました。今後は、早稲田リーガルコモンズ法律事務所がプロボノ活動(無償でのサービス提供)として、JARに寄せられる難民申請者からの難民認定手続きに関する相談へのサポートを協働で行っていきます。また、個別ケースの協働を通じて、継続的な支援体制の構築を目指していきます。
なぜ、弁護士のプロボノが必要か?
日本における難民認定申請手続きや、不認定の場合の行政訴訟は、法的に非常に複雑な分野であり、専門家によるサポートが重要です。日本の場合、「難民」であることを証明する責任の多くが、難民申請者自身に課されているという実態があります。たとえば、出身国の人権状況の収集、難民本人の迫害経験をもとにした陳述書・意見書の作成などが求められます。時には、他国の判例を参照し、難民であることを証明する材料とすることもあります。これらを自力で行うことは、非常に困難です。しかし、経済的理由や専門家の人材不足などから、難民の多くは専門家の支援を受けることなく、たった一人で、手続きを行うことを強いられています。また、審査の結果がでるまでには平均3年、長い場合で5年以上の年月がかかり、継続的に支援を行っていくためには、組織として弁護士や専門家などの人員を配置し、体制と整える必要があります。
プロボノ連携の仕組みについて
JARが難民申請者からの相談窓口となり、はじめの聞き取りを行います。 ニーズを見極め、弁護士による法的な支援が必要な場合は、弁護士につなぐというコーディネートを行います。弁護士は、ケースの内容に応じて、事務所内で必要な人材を集め、チームを編成し、組織としてサポートしていきます。
日本政府に対して助けを求めて難民申請を行う人はここ数年増えています。しかし、難民として認められる人は非常に少なく、2017年の申請者は19,628人でしたが、認定者は20人に留まりました。今回の締結を通じて、個別のケースを通じた法的支援を充実させ、少しでも多くの難民が保護されるよう尽力していくとともに、NGOと法律事務所が連携したプロボノ活動がより充実し、継続的に支援を行えるような体制を整えていく所存です。
※難民支援協会とのプロボノ活動にご関心ある方は、こちらのウェブサイトをご覧いただき、難民支援協会までお問い合わせください。多くの法人の皆さまのご参加をお待ちしております。
■本件に関するお問い合わせ
認定NPO法人 難民支援協会 広報部 野津
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