1999年
■ JAR
2月 難民支援協会設立準備会発足
7月17日 難民支援協会設立(11月東京都より認証)
7月 難民への個別の法的・生活支援事業開始
11月 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)主催アジア地域NGO会議へ出席(於:バンコク)
11月 日本におけるシェルターの実態調査(〜2000年4月)
■ 世界・日本の動き
3月24日 NATOによる空爆開始以来、コソボ自治州の住民100万人以上が非自発的な要因から故郷を離れ、その内70万人がアルバニア、ボスニア・ヘルチェゴビナなどのコソボ周辺国地域に避難
8月 インドネシアからの独立を問う東ティモール住民投票前後の暴動。東ティモールの人々西ティモールへ
12月 難民認定申請中のアルバニア系ユーゴスラビア人2家族に、異例の就労ビザ交付
2000年
■ JAR
4月 パリナックジャパンフォーラム(UNHCRとNGOとの会合)において日本で難民支援に携わる団体による分科会(RAJA)を提唱、国内難民支援部会を立ち上げる(2004年12月まで議長・事務局をつとめる。)
8月 UNHCR日本・韓国地域事務所(現・駐日事務所)と事業実施契約を締結。パートナー団体として業務を共同で行う
9月 Pre-EXCOM(UNHCRとNGOの年次定例会合)へパリナックジャパンフォーラムより派遣され参加(於:ジュネーブ)
12月〜 難民申請者への生活支援金「緊急ファンド」事業開始
■ 世界・日本の動き
2月 アフガニスタン人の難民申請者が急増するも認定されず
2月 アフガニスタン人男性2人が難民不認定処分取り消しを求め大阪地裁に提訴
7月 同性愛者を理由に迫害されることをおそれて難民申請をしていたイラン人が、難民不認定の決定を受け、退去強制令書発付
12月 内戦を逃れギニア南部に避難していたシエラレオネ難民およびリベリア難民の居住地域が、国境を越えた武装勢力の攻撃対象となる
12月4日 国連総会で毎年6月20日を「世界難民の日」とする決議が可決
2001年
■ JAR
5月 グローバル・コンサルテーション(2001年12月から2002年5月の間に開催された難民保護の再活性化に関する一連の国際会議の総称)アジア・太平洋地域会合に公式メンバーとして参加(於:マカオ)
6月 UNHCR議員連盟総会で難民の生活状況についてRAJAを代表し発表・報告
8月 「難民申請者等に関する生活状況調査」実施(〜2002年2月)
10月 アフガニスタン支援ネットワークの構築と支援事業実施(〜2003年3月)
11月 「難民アシスタント養成講座」初開催(参加者60人)
■ 世界・日本の動き
8月26日 ノルウェーの貨物船タンパ号が、沈没しかけた船からアフガニスタン難民を主とする人々を救助した後、難民たちの要求でオーストラリア・クリスマス島に入港を求めたが、政府に拒否された
9月11日 アメリカ同時多発テロ
10月3日 アフガニスタン難民申請者9人の一斉摘発、東京入国管理局に収容
10月7日 アフガニスタン空爆開始
11月5日 東京地裁は、難民申請中のアフガン男性9人うち4人の収容の執行停止の申立を却下し、6日、残り5人の収容の執行停止の申立を認める
11月26日 収容中の4人につき、難民不認定が告知され、退去強制令書発付
11月28日 放免されている5名へ難民不認定が告知される
12月19日 東京高裁が5人の収容令書の執行停止の申立を認めた地裁の決定を取り消す
2002年
■ JAR
1月 難民相談専用室開設。難民専用ホットライン開設
5月22日 中国・瀋陽日本総領事館事件に関し声明を発表
6月 UNHCR議員連盟総会で難民の生活状況について発表
9月28日 シンポジウム「どうする!?日本の難民保護」開催(参加者200人、於:東京都)
11月 「難民申請者の住環境に関する実態調査」実施(〜2003年3月)
12月3日 内閣難民対策連絡調整会議「NGOとの意見交換会」に参加、NGO提案発表
■ 世界・日本の動き
5月8日 中国・瀋陽の日本総領事館において、子どもを含む朝鮮民主主義人民共和国出身者、5人が中国当局によって拘束され、一部始終が日本で大きく報道される
5月21日 森山法務大臣(当時)、参議院法務委員会にて「難民認定の在り方が今のままでいいのか反省すべきこともいろいろある。人道とか人権に関する意見の変化もあるので、政府全体として審査体制の充実や整備のあり方を検討すべき」と答弁
6月4日 法務省、法務大臣の私的懇談会「出入国管理政策懇談会」に「難民問題に関する専門部会」を設置
7月2日 公明党、「難民政策見直しに関する政策提言」を発表
7月2日 日本弁護士連合会、瀋陽日本総領事館人権救済申立事件に関する調査報告書作成
7月30日 自民党、「わが国の取るべき難民対策の基本的な方針」を発表
8月1日 民主党、「国内難民認定・生活支援政策の中間まとめ」を発表
8月7日 閣議了解、決定事項 1)条約難民として認定された者に対する定住の支援 2)連絡調整機能として内閣に難民対策連絡調整会議を設置
11月1日 法務省、出入国管理政策懇談会が「難民認定制度に関する検討結果(中間報告)を法務大臣へ提出
2003年
■ JAR
3月4日 「入管法改正案に対する声明文」発表
5月8日 難民政策提言発表
5月17日 シンポジウム及び難民専門家ワークショップ「韓国・ニュージーランド・日本における難民保護のあり方を考える」開催(於:東京都)
7月 「大韓民国における朝鮮民主主義人民共和国からの避難民の定住支援調査」報告書を発表
10月4、5日 国際協力フェスティバル、出展・難民講演会開催、新パネル展示開始
10月15日 民間の日本語学校への3名の難民の無料入学を援助
11月、2004年1月 内閣難民対策連絡調整会議に参加、NGO提案を発表
11月 「難民申請を検討している人のための助言」多言語(7カ国語)にて作成、ホームページにて発信
■ 世界・日本の動き
2月 北京の日本人学校に朝鮮民主主義人民共和国出身とみられる、子どもを含む10人が駆け込む
3月4日 「出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律案」を閣議決定
3月5日 「難民等の保護に関する法律案」を民主党が発表
12月? 外務省、難民認定申請者緊急宿泊施設の開設
2004年
■ JAR
4月 入管・難民認定法改正に際し、各政党主催のNGOヒアリングにて報告
7月30日 日本経済団体連合会社会貢献担当者会議にて日本の難民の現状を報告
11月 新宿区より新宿区NPO活動資金助成の助成団体として選定
■ 世界・日本の動き
5月19日 UNHCR「出入国管理及び難民認定法改正法案についての見解」発表
5月27日 第159回国会で「出入国管理及び難民認定法改正法の一部を改正する法律」成立
6月30日 法務省入国管理局、トルコにて現地政府及び憲兵等の協力を得て、クルド人難民申請者の自宅を訪問及び関係者への調査を実施(〜7月8日)
7月12日 クルド人難民2家族、国連大学前で座り込み(〜9月22日)
9月2日 アムネスティ・インターナショナル本部(ロンドン)、日本の法務省によるクルド(トルコ国内)における現地調査について「本人や家族が直面する危険性の増大を招いた」と批判する声明を発表
12月25日 「難民審査参与員NGO推薦キャンペーン」、法務省へ推薦人を提出(26団体が賛同)
2005年
■ JAR
1月18日 マンデート難民(クルド人)親子送還に関する声明発表
2月2日 緊急レクチャー「クルド人強制送還はなにが問題か?」開催(於:東京都)
3月5日 緊急レクチャー第2弾「なぜ厳しい?日本の難民認定強制送還から見える国際基準と日本の違い」開催(於:東京都)
4月 条約難民3人の大学・大学院進学を支援
7月3日 改正入管法施行にあたり、難民への制度変更説明会を開催。約120人が参加(於:東京都)
7月30日 難民を中心とする外国人住民へのIT講習を開始
9月21日 難民保護に関する国際シンポジウムにパネラーとして参加、報告(於:ジュネーブ)(〜10月6日)
10月15日 東京青年会議所NPOアワード「優秀志民活動賞」を受賞
11月 オリジナルビデオ「となりの難民と私たち」完成
■ 世界・日本の動き
1月18日 日本政府、国連が難民と認めたクルド人親子をトルコに直行便で送還
1月18日 UNHCR、クルド人親子送還に関する声明発表
2月11日 アムネスティ・インターナショナル国際事務局、日本において収容中であり送還の危険があるクルド人難民申請者について、緊急行動要請(UA)
4月6日 法務省、UNHCRが認定したマンデート難民につき、今後は原則として強制収容しない方針を固める
7月12日 改正入管法一部施行(外国入国管理当局への情報提供に関する法整備ほか人身売買に関する施策等)
10月8日 パキスタンにてM7.6の大地震発生
12月22日 改正入管法一部施行(運送業者等による旅券等の確認義務等部分)
12月26日 日本弁護士連合会人権擁護委員会、法務省へ対してトルコでの難民申請者の個人情報を開示した調査に対して「警告」を行う
2006年
■ JAR
1月10日 東京弁護士会「東弁人権賞」受賞
2月14日 UNHCR主催「人道支援における日本のレシピ」会合へパネラーとして参加(於:タイ・バンコク)(〜2月15日)
2月24日 パキスタン北西部地震による避難民キャンプにて、援助関係者および被災者へプロテクション研修を実施(〜3月13日)
4月1日 ジャパン・プラットフォームNGOユニットへ参加
8月 外務省NGO研究会「人道支援におけるプロテクション」事務局を受託(?2007年3月)。海外調査、ワークショップ、シンポジウム等を実施し、「プロテクション・ガイドライン」を作成
10月 「支援者のための難民保護講座」(現代人文社発行)を出版
10月 米国のNGO、研究者を招いて、公開シンポジウム「日米における難民支援」、および専門家によるワークショップ「日米難民支援のこれから」を開催(於:東京都)
12月 JAR上級顧問 本間浩(法政大学教授)による、近年の裁判における難民事例を研究する「判例研究会」を主催
■ 世界・日本の動き
5月24日 改正入管法(テロの未然防止のための規定の整備等)公布
8月 イスラエルとの停戦が発効した直後から、1か月の爆撃中に避難していたレバノン人が一斉に帰還を開始
2007年
■ JAR
1月 国際交流基金日米センターのNPOフェローシップとして、職員を米国NGO、International Rescue Committeeへ派遣(〜5月)
6月 外務省NGO研究会「人道支援におけるプロテクション」事務局を受託。海外調査、ワークショップ、シンポジウム等を実施(〜2007年3月)
8月16日 外国法共同事業オメルベニー・アンド・マイヤーズ法律事務所(OMM)と難民保護に関しての協力体制を整えることに合意
9月 難民スペシャルサポーター制度、開始
9月10日 「第1回共生地域文化大賞・優秀賞」受賞 (浄土宗)
10月19、20、22日 米国より政府関係者、自治体関係者、研究者、NGO、難民コミュニティ代表を招いてシンポジウムを実施
10月31日 JARへの月間来訪難民数が初めて100人を突破
■ 世界・日本の動き
2月 タンザニアのキャンプに避難している難民の数が、アフリカ大湖地域での治安改善により過去10年で初めて30万人を下回った
3月 41万人のアンゴラ難民、本国への帰還終了。この帰還は過去10年間のアフリカにおける最大規模のものとなる
3月6日 法務省入国管理局が、2006年に難民認定を申請した外国人が前年(384人)の約2.5倍の954人だったと発表
4月17日 イラク政府は国外に避難しているイラク人のために2500万米ドルの支援事業を行なうことを発表し、約200万人のイラク難民を受け入れている国々は、引き続き彼らを庇護していくことを確約
6月2日 青森県で、船の中に脱北者とみられる男女4人がいるのを地域住民が発見
6月22日 UNHCR、世界で難民の数が約1000万人に達したと報告
7月26日 ロヒンギャ民族の難民不認定取消に係る集団訴訟を提起(東京)、追って福岡、大阪でも提訴。難民の集団訴訟としては初めての取り組み
7月30日 タイのミャンマー難民、最大規模の第三国定住事業により1万人がアメリカ、オーストラリアなどに出国とUNHCRが発表
11月20日 日本に入国する外国人に指紋や顔画像の提供を義務付けた新たな入国管理制度(日本版US-VISIT)開始
2008年
■ JAR
2月3日 スタッフをアメリカへ派遣、NY、フィラデルフィア、ワシントンDC、サンフランシスコにて難民支援に関わる機関を訪問(〜2月14日)
2月3日 ミャンマー人コミュニティ聞き取り調査を実施
3月16日 クルド人コミュニティとのワークショップを開催
4月30日 難民のJARへの累計相談者数が1500人突破
5月24日 「難民アシスタント養成講座」を開催、講座総受講者1000人突破
■ 世界・日本の動き
1月16日 東京地裁にて参与員が関与した難民の不認定処分が、初めて取り消される
3月19日 イラクからの庇護希望者増加などにより、2007年の世界での難民申請者数が10%増加とUNHCRが発表
5月28日 横浜において第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)が開催、アフリカの開発の方向性について話し合いが持たれる(〜5月30日)
7月28日 政府は、海外の紛争当事国から逃れて周辺国の難民キャンプなどで暮らす難民を日本で恒常的に受け入れる「第三国定住」を導入する方針を固める
12月5日 日本で難民認定を申請、困窮している外国人に対し、外務省が提供する生活費などの支給が滞っていることが明らかとなるとの報道
12月18日 政府は閣議了解にてタイに避難しているミャンマー難民年間30人を2010年度よりパイロットケースとして受け入れる方針を発表
2009年
■ JAR
2月23日 群馬県館林市などで暮らすミャンマーの少数民族ロヒンギャが、08年の経済状況の悪化苦境に立たされているおそれがあることから、同市内で生活状況の聞き取り調査、相談会を開催
5月12日 保護費打ち切りにより100人以上申請者が困窮しているとして、支援7団体共同で難民支援緊急キャンペーンを開始。外務省に申請者の生活保障措置を求め申し入れを実施
5月15日 外務省とUNHCRの駐日事務所が共催したシンポジウム「日本における庇護 難民の保護、支援、定住をめぐって」にパネラーとして参加
6月13日 シンポジウム「新時代の難民保護と市民社会―アジア太平洋7カ国・地域のNGOの視点から」を主催(於:東京都)
6月26日 国会で審議中の出入国管理法改正案と住民基本台帳法改正案に関して、事務局長の石川えりが参議院総務委員会に参考人として出席し、意見表明を行う
■ 世界・日本の動き
1月 08年中に日本で難民申請した外国人が1599人にのぼり、前年からほぼ倍増、過去最多に
1月 ロヒンギャ難民の入国を防ぐため彼らが乗った船を公海上まで曳航引しているタイ軍の艦船を捉えた写真などにより、タイ南部やインドネシアに漂着し、飢えに苦しむロヒンギャ難民の様子が報道
5月 日本で難民認定申請した外国人に国が生活費を支給する「保護費」について、外務省が5月から支給対象の要件を厳格化との報道。難民認定を申請中の外国人が、ホームレス状態になる例が報道される
6月 「保護費」の要件を外務省が厳格化したため支給を打ち切られたり支給が認められなかった難民が、約180人にのぼることがわかる
7月8日 外国人登録法を廃止し、中長期滞在の在日外国人を住民基本台帳に記録させることを骨子とした改正住民基本台帳法が成立
7月8日 原則3ヶ月以上の中長期間、日本に滞在する外国人に新たな在留管理制度を導入する改正出入国管理法が成立